
国家・団体
世界を渡り歩いてきての感想だが、結局のところ国どうしの関係は、
テーブルの上では花束を贈り合いながらも、下では銃を突き付け合っているものだ。
表面に流されず、真相を見極める目を持っておけよ。
──キリル・レーテー
エピダウロス
RoAの本拠地
首都:第4層
人口:約1億人
◇概要
国際連合が建造した緩衝都市。
現在はRoAの本拠地として機能している都市国家である。
ヒノメ皇国と百華帝国に挟まれた立地にあり、多国間交渉における拠点となっている。
4つの階層によって構成される垂直型高層都市であり、それぞれの階層が異なる機能を担っている。
◇各層の役割
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第1層: 主に居住区として設計されており、高層マンションが多数立ち並ぶ。都市の住民の大部分がここで生活している。
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第2層: 商業およびビジネスの中心地であり、デパート、映画館、オフィスビルなどが並ぶ活気あるエリア。都市の経済活動が最も活発な階層である。
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第3層: 公共施設が集中している。病院、警察署、教育機関など、住民の生活を支える基盤が整備されている。
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第4層: 国際連合やRoAの建物が集まる最上階層であり、都市の中枢として機能している。この階層は高度に要塞化されており、厳重な警備が施されている。
ウサア合衆国
世界征服をもくろむ超大国
首都:サランド
人口:約16億人
RoAとの関係性:極めて険悪
◇概要
南半球最大の国家であり、各地の紛争に介入する様から「世界の警察」とも称される。
世界最大規模の軍事力と経済力を誇り、文化・政治・軍事の多方面で世界に影響を及ぼしている。
ガイア大陸・ニュクス大陸・エレボス大陸のほぼ全てを支配しており、
首都サランドを中心に高度に都市化が進んでいる。
◇首都「サランド」
サランドはウサア合衆国の首都であり、人口約800万人を擁する世界的な大都市である。この都市の象徴であるサランドの塔は、国家の威信を示すべく建造された高さ500メートルの超高層ビルで、国内外から多くの観光客を引き寄せている。
◇ウサア合衆国軍
ウサア合衆国はかつて世界最大の軍事力を誇り、今よりもその存在感を世界に示していた。
しかし、世界大戦後に成立したRoAの影響で軍事的影響力が大幅に低下してしまった。
再びRoAを超える影響力を獲得し「世界の警察」としての威信を取り戻すため、ここ数年で大幅な軍拡を行っている。
「唯一の理念による唯一の平和(パクス・ユナイト)」を掲げており、
全ての国家・組織の合衆国化を目指していると噂されている。

ヒノメ皇国
ウサア合衆国と対をなす超大国
首都:日京
人口:約10億人
RoAとの関係性:極めて良好
◇概要
太平洋のほぼ全域を支配する歴史ある大国であり、世界各地に領土を持つ立憲君主制国家。
独自の文化と技術力を誇り、特にアニメや漫画などのサブカルチャーで世界的に知られる。
長らく鎖国政策を採用していたため、外部からの影響をほとんど受けることなく独自の文化を発展させてきた。しかし世界大戦の直前に国際社会に参加するため開国し、以後は世界有数の技術力を持つ国家として成長を遂げた。
特に、戦時中の防衛戦においては卓越した軍事戦略と高レベルの根源行使者の活躍で知られている。
◇日京
人口約1300万人を擁する世界最大級の大都市。
都市の景観は、ネオンに照らされる超高層ビル群と歴史的な寺院が共存するユニークなものとなっており、国内外の経済活動や文化発信の中心地となっている。
◇逢魔家
ヒノメ皇国で最も歴史ある名家であり、皇族とも繋がりがある。3大財閥(不知火財閥、橘財閥、長門財閥)は全て逢魔家の分家であり、皇国の政治を大きく左右する様子は「裏の皇室」と称される。クロッカー第二席である逢魔幻斉は逢魔家の元当主であり、RoAの財源は彼の当主時代の繋がりに大きく助けられている。

ワイル共和国
大戦以降東西に分裂している
首都:ベラータ/スグラーヴェ
人口:約11億人
RoAとの関係性:東西によって異なる
◇概要
ワイル共和国は、かつて一つの大国として存在していたが、世界大戦(2020〜2032)の影響と政情不安定により、東西でイデオロギー対立が激化し、現在に至るまで事実上の二国状態が続いている。なお、両政府は国際的には一国として承認されているが、外交関係や軍事連携においては別個の存在として扱われることもある。
◇西ワイル共和国
首都:ベラータ
人口:約4億人
RoAとの関係性:険悪
◇概要
大戦の影響により、ヒノメ皇国とウサア合衆国が戦略的に重要な海峡のほとんどを掌握した結果、西ワイル共和国は海上輸送の主導権を失い、経済的な発展が長く停滞している。
特にウサア合衆国とは地理的・軍事的に密接な関係にあり、外交や防衛政策の多くが事実上ウサアの影響下に置かれていることから、「実質的な傀儡国」と揶揄されることもある。
しかし一方で、西ワイルは今なお世界有数の工業力と技術力を維持しており、
機械・医療・光学といった分野で高い生産能力を発揮し続けている点は国際的にも評価されている。
◇ベラータ
神聖リカング帝国の首都として、13世紀に起源を持つ歴史的な都市。人口は約400万人。
政治・司法・文化の中枢として機能しており、石畳の旧市街が特徴的。
しかし、人口の停滞が問題となっており、都市構造の変革が進められている。
◇路面電車
アルケニウム技術を用いた、世界最大級の路面電車「Bバーン」が
都市圏一帯を縦横に結び観光と通勤の柱として機能している。
Bバーンの警備を目的とした「鉄道機動隊」が組織されており、
国軍と並ぶ軍事力を保持している。
◇東ワイル共和国
首都:スグラーヴェ
人口:約7億人
RoAとの関係性:中立
◇概要
東ワイル共和国は、極寒の気候帯に位置しており、地表の大部分が凍土や氷原に覆われている。
地下資源には恵まれており、レアメタルやエネルギー資源の輸出が国家経済の柱となっているが、
農耕に適した土地がほとんど存在しないため、アルケニウム技術を応用した合成食料の生産が主要な手段とされている。政治体制は共産党による一党独裁であり、体制に反する動きを見せた者が突如として姿を消すこともあり、政敵への粛清や秘密裏の暗殺が行われているという噂が根強く残る。
◇スグラーヴェ
東ワイルの首都スグラーヴェは、中央に位置する巨大な宮殿を軸に、同心円状に都市が広がる独特の構造を持つ。放射状に伸びる幹線道路と、それを包み込むように重なる環状道路によって行政・軍事・生活エリアが機能的に配置されている。市街地の一部には、大戦時の兵器や根源災害による汚染による立ち入り制限区域が点在しており、政府の管理が及ばないそれらの空間には、身寄りのない人々や元兵士などが流れ込み、非合法な交易や活動の温床となっている。
◇監視社会
東ワイルは世界でも有数の高度な監視社会であり、人口あたりの監視カメラ設置数はナル帝国に次いで多い。市街地では、民間人に偽装した秘密警察の構成員が日常的に巡回しており、市民同士の相互監視体制が奨励されている。日常の言動が密かに記録され、通報や内部告発をきっかけに拘束される例も多く、「一度秘密警察に連れて行かれた者は戻ってこない」という恐怖が社会に根付いている。このような厳格な統制のもとで秩序が保たれている一方、自由な表現や移動の制限は著しい。

百華帝国
高度な科学力を有する大国
首都:華都
人口:約47億人
RoAとの関係性:中立
◇概要
百華帝国は北半球最大の領土を持つ国家であり、同時に世界で最も多くの人口を抱える超大国である。広大な国土には四季が存在し、多様な民族と伝統文化が共存する。国の体制は一党支配に近い中央集権型で、国家規模の産業政策と教育制度によって、高い識字率と技術的基盤を維持している。外交姿勢は現実主義的であり、自国の影響圏を広げる一方、文化輸出にも力を入れており、世界に向けたソフトパワーの活用が進められている。
◇首都「華都」
人口約2,500万人を擁する巨大都市であり、政治・経済・軍事の中枢を担う。人件費の安さと製造基盤の強さから、世界中の企業が工場や生産拠点を構え、「世界の工場」とも呼ばれている。その一方で、工業の集中と急速な都市化により、公害や環境破壊といった問題も深刻化しており、国家主導の環境対策が求められている。
◇国際研究機関アマラ
華都郊外には、国際連合の枠組みによって設立された超大規模な研究機関「アマラ」が存在する。
世界各国の巨大企業から出資を受けており、アルケニウムを発見した清北国際研究施設が全身。
だが、その規模と機密性の高さから、内部では違法な人体実験が進められているのではないかとの
疑念が根強く、RoAからも注視されている。
研究都市として完全に隔離されたエリアに存在し、居住・就労には特別な許可が必要とされる。

イグ王国
企業紛争が続く退廃的な国
首都:ロドス
人口:約5億人
RoAとの関係性:良好
◇概要
赤道直下に位置する資源大国であり、アルケニウムの原料となる鉱物資源が豊富に採掘されている。体制としては議会君主制を採用しており、議会と企業連合が実質的な国政運営を主導している。
かつては産業革命の中心地として繁栄したが、ウサア合衆国との戦争により国土の大半を失ってしまった。現在では企業間の利権争いが激化し、国内各地で武装紛争が断続的に続いている。政情は不安定で、退廃的で緊張感に満ちた空気が国全体を包んでいる。
◇ロドス
首都ロドスは人口約900万人を抱える大都市であり、かつての産業革命時代に建設された工業遺構と近代的な超高層ビルが混在する。都市の象徴として知られる「トルーウ時計塔」は、王国の中心にそびえ立ち、数百年にわたって時間を刻み続けてきた。
近年は首都圏にまで企業紛争の影響が及んでおり、一部の行政機関は事実上機能不全に陥っている。とはいえ、経済・文化・外交の中心であることには変わりなく、複数の国際組織が駐在事務所を置いている。
◇イグ紛争
現在、イグ王国で最も深刻な問題のひとつが「イグ紛争」と呼ばれる企業間武装抗争である。特に、王国最大のリン鉱山であるスイマ鉱山の利権を巡る争いは激化の一途をたどっており、30社以上の企業が私設軍やPMC(民間軍事会社)を動員して現地に展開している。政府は公式には中立の立場を取っているが、実際には一部企業に利するような規制や支援を行っているとの疑惑もあり、事態の沈静化には至っていない。

ナル帝国
崩壊の瀬戸際にある最弱の大国
首都:イラッカス
人口:約3億人
RoAとの関係性:険悪
◇概要
国土の約8割が砂漠に覆われており、皇帝による独裁体制が取られている。
経済・治安・外交の全てにおいて深刻な不安定さを抱える「崩壊の瀬戸際にある大国」である。
◇首都「イラッカス」
人口約900万人のうちおよそ700万人がスラム街に居住しているとされる。スラムは単なる貧困地区ではなく独自の自治組織や治安維持システムが存在しており、自警団「ISDF」によって秩序が維持されている。都市部との格差は深刻だが、逆にスラム内部には文化的な多様性や強いコミュニティ意識も見られる。
◇人種分離政策とスラム街
ナル帝国は元々その地域に居住していたナル民族によって建国されたが、他民族や外国からの移民が増え多民族国家へと変遷した。すると急速な人口の増加により帝国内の雇用が飽和。帝都では失業者と犯罪が急増する事態となった。
情勢の悪化に伴い移民排斥運動がナル民族の間で巻き起こることになり、移民排斥運動に王族が迎合したことにより、非ナル民族の基本的人権をはく奪する「人種分離政策」が行われる。
居住地を追われ定職に就くことも社会保障も受けられなくなった移民が身を寄せ合うようになったのが、現在のスラム街となっている。
